原発性不妊症も続発性不妊症も、早めの検査と原因特定が子宝への近道です!
あなたも、原発性不妊症や続発性不妊症じゃないかと、悩んでいませんか?
なかなか妊娠の兆候がない場合は、生殖器の状態、生活環境などが原因のことが珍しくありません。
原発性不妊症、続発性不妊症などの不妊症には、原因特定と検査が重要です。
今回は、検査の方法や原因に沿った治療法について、詳しくお伝えしていきます。
不妊症の定義
次の点に全て当てはまると、不妊症と診断されます。
- 男女ともに健康であること
- 避妊をしていない
- 1と2の状態で、セックスをしても1年間妊娠しない
不妊症だと自然に妊娠することが難しくなります。
妊娠を希望するなら、早めに医療機関で検査、治療をしたほうが可能性は高くなります。
不妊症にも種類があり、過去の妊娠経験の有無で分けると「原発性不妊症」と「続発性不妊症」の二つがあります。
一度も妊娠、出産をしたことがない場合は「原発性不妊症」、過去に出産経験があり、次の妊娠が困難な場合を「続発性不妊症」といいます。
原発性不妊症と続発性不妊症
原発性不妊症(ゲンパツセイフニンショウ)
健康状態の良い夫婦が、排卵日前後にセックスをしても、一度も妊娠しない不妊症です。
1年以上妊娠の気配がないなら、医療機関を受診したほうが良いでしょう。
続発性不妊症(ゾクハツセイフニンショウ)
過去に妊娠・出産の経験があるにも関わらず、次の妊娠の兆候がない不妊症です。
続発性不妊症の原因は、過去の妊娠~出産時期に大病などを患った、ホルモンなどの変化、男女ともに加齢などが原因だといわれています。
原発性不妊症、続発性不妊症の原因は、過去の妊娠経験の有無によって多少変わりますが、共通した原因も多くあります。
原発性不妊症、続発性不妊症の原因をみてみましょう。
原発性不妊症、続発性不妊症の原因は?
原発性不妊症、続発性不妊症は妊娠の有無の違いはありますが、妊娠までの過程に問題があるのは共通原因です。
原発性不妊症、続発性不妊症の原因
妊娠には、排卵 → 卵管の疎通性(卵子と精子が接触する)→ 受精→着床、という工程をクリアし、卵子、精子に異常がないことが必要です。
原発性不妊症、続発性不妊症には、卵子、精子や妊娠までの過程に問題が生じていることが多く、医療機関での検査や、医師の的確な指導を受けた方が、妊娠の可能性は高くなります。
原発性不妊症、続発性不妊症の主な原因を男女別に挙げてみましょう。
女性の不妊原因
排卵障害
多嚢胞卵巣症候群、高プロラクチン血症などが原因で無排卵、規則的な排卵がないなど排卵障害が起きます。
卵管に問題がある
病気や炎症で卵管が狭くなったり、詰まることで妊娠しにくい状態になり、受精が難しくなります。
卵管は二つあるので、一つが正常なら自然妊娠の可能性もあります。
着床障害
子宮に異常があると、着床が阻害されます。先天的な子宮の変形、子宮内膜の未熟、子宮筋腫などが着床障害になります。
時にはガンなど深刻な病気が隠れていることもあります。
男性の不妊原因
造精機能障害
精子をつくる陰嚢、精巣がうまく働いていません。
男性の不妊原因の70~90%を占めており、無精子症、乏精子症、精子無力症もこの造精機能障害が原因です。
精路通過障害
精子の通る精管が何らかの原因で塞がれている、詰まっている状態です。
先天的な精管欠損、異常が理由に挙げられます。
性機能障害
勃起不全(ED)、膣内射精障害などで射精が困難な状態です。
男女共通の不妊原因
原発性不妊症、続発性不妊症は男女共通の原因もあります。
抗精子抗体
精子を異物と体が判断してしまい、抗体が精子を排除してしまいます。
抗精子抗体の解明はされていません。男性、女性に抗体がある可能性があります。
性感染症
クラミジア、淋病などの感染経験がある方は、生殖器に異常が出る可能性があります。
生活の環境・習慣
ストレス、食生活の偏り、運動不足などが妊娠を妨げていることもあります。
原発性不妊症、続発性不妊症の方は生活を見直してみましょう。
加齢
結婚年齢が高い傾向にあり、出産年齢も高くなっています。
卵子、精子の質も加齢が原因のひとつです。
不明
検査をしても不妊の原因が発見できない場合もあります。年齢が高いほど、原因不明の不妊症も増加するといわれています。
原発性不妊症、続発性不妊症の原因は多岐にわたります。
年齢が高い夫婦ほど早い段階で、受診することをおすすめします。
原発性不妊症、続発性不妊症の検査
不妊症の検査は夫婦で行う方が、原因に沿った治療方針が立てやすいメリットがあります。
可能なら夫婦で検査を受けましょう。
検査方法
基礎体温
基礎体温と一緒に月経、セックスした日、体調などを記入すると、より体の状態が詳しく分かります。
受診前に自分で基礎体温を記録しておくと良いでしょう。
ホルモン値検査
採血し、ホルモンバランスを調べます。
子宮卵管造影検査
造影剤とカテーテルを使い、卵管の状態を調べます。
ヒューナーテスト
セックス後に行う検査です。
子宮と膣をつなぐ頸管から分泌される頸管粘液や、精子の運動状態を調べます。
自然妊娠、タイミング療法が可能かを判断する基準にもなります。
超音波検査
子宮の異常、卵胞の状態などを調べます。
子宮内の状態が分かるので、頻繁に行われます。
クラミジア検査
クラミジアの感染の有無や、過去の感染も分かります。
女性は感染しても自覚症状がないことも多く、完治しても卵管の変形、卵管留水腫などの炎症を起こし、不妊につながります。
クラミジアは夫婦間で感染する可能性が高いので、一緒に検査、治療をすることが望ましいです。
精液検査
精子の状態を調べます。無精子症、乏精子症、精子無力症などもこの検査で分かります。
基本的な検査は以上ですが、不妊の原因がはっきりしない時は、さらに詳しい検査をすすめられることもあります。
原発性不妊症、続発性不妊症の治療法
治療はタイミング療法から始まり、段階的に高度な治療法にステップアップする方法が一般的です。
タイミング法
排卵日を正確に予測して、その日にセックスを行う方法です。
排卵誘発法
無排卵やタイミング療法で妊娠できない場合、次の治療法として行われます。
飲み薬と注射薬の二種類があります。
人工授精
排卵日のタイミングに合わせて、採取した精液を子宮に注入します。
体外受精
卵子と精子を採取し、培養液の中で受精させます。
受精卵になると子宮に戻します。
原発性不妊症、続発性不妊症の検査や、治療は直接的に妊娠を補助してくれます。
ですが、保険が適用されず、高度な治療は高額になります。
どんな検査や治療を行うかは、夫婦でしっかり話し合いましょう。
生活の見直しも大切!
原発性不妊症、続発性不妊症は普段の生活習慣の見直しも大切です。
ストレス、栄養の偏り、血行不良、運動不足は男女問わず、出来るだけ解消しましょう。
アルコール、喫煙も量を控える、止めることが望ましいです。
妊娠に不可欠な栄養素を意識的に摂ることも大切です。
リジン、アルギニンなどはホルモンの働きを助けます。
女性はたんぱく質、鉄不足に注意しましょう。
まとめ
子宝は夫婦の協力が必要です。
原発性不妊症、続発性不妊症の方は、家族計画は夫婦で話し合い、夫婦が幸せになれる状態を確認しながら、不妊治療に臨みましょう。