目を串刺し?!尋常ではない痛みの群発性頭痛!その対処法を伝授します
死にたくなるほどの激痛が約1~2カ月間、毎日起こるという群発性頭痛。
まさに体験した人にしか分からない、壮絶な痛みです。
群発性頭痛は、いくつか目立った特徴があります。
痛みの原因や対処法を知ることで、不安を解消していきましょう。
群発性頭痛とは?
頭痛には病気が原因で発生するものと、病気以外の原因で発生する二つがあります。
群発性頭痛は病気が原因ではなく、命にかかわることはありません。
以下は群発性頭痛の特徴的な症状です。
激痛
痛みの例え方は様々ですが、刃物や太い針で目を突き刺されるような激痛等、目の奥を中心に強い痛みがあります。
体験した方にとっては地獄のような痛みです。
発症のサイクルがある
群発性頭痛は、半年~3年間隔のサイクルで起こります。
発症すると激痛が1~2カ月間に毎日15分~3時間続きます。
頭痛の起きる時間が決まっている
頭痛が始まる時間の多くは夜中~朝方に集中し、そのため睡眠不足になることも珍しくありません。
目の周りに痛みがある
群発性頭痛は目の周り、目の奥から側頭部にかけて痛みがあり、痛みと一緒に目が充血する、鼻がつまる、涙が出る、まぶたの腫れ等の症状も起こります。
男性に多い
群発性頭痛は男性に発症率が高く、20~40代の男性に多いのが特徴です。
中には幼少期から発症するケースもあります。
少ないですが、女性でも群発性頭痛になることがあります。
市販の頭痛薬が効かない
市販の頭痛薬では、痛みの軽減に効果がないことがわかっています。
ただ、対処法として発症前に市販の薬を飲むと、多少効果があった例もあります。
痛みの程度、薬を飲むタイミングが関係しているのかもしれません。
群発性頭痛は、痛みの強さ、発症する年代、時間帯に加え対処法も限られるため、病気ではありませんが発症期間中は、心身ともに大きなストレスを抱えることになります。
ですから、自分で対処法を模索するより、頭痛外来や神経内科等で検査や適切な対処法を受けましょう。
中にはただの頭痛ではなく、本当に病気だった!ということもあるかもしれません。
群発性頭痛の原因は?
群発性頭痛は、眼球のうしろにある内頚神経が炎症を起こし、血管が拡張するのが原因だと考えられています。
炎症が起きる原因は、脳にある視床下部の働きの乱れを、目や鼻に繋がる三叉神経が内頚神経に痛みとして伝えるためだと考えられています。
そのため群発性頭痛は、目の痛みや鼻づまりが症状として現れるのです。
他の頭痛との違い
病気以外の原因の頭痛には、主に片頭痛と緊張型頭痛の二つがあります。
片頭痛
頭痛が起こる前に、視界が欠ける等の前兆がある場合があります。
片頭痛は女性が多く、頻度も月1~8回と個人差が大きいです。
痛みが酷いと生活に支障をきたす場合もあります。
緊張型頭痛
鈍痛が頭全体に広がり、耐え難いほどの痛みがあることはあまりありません。
首や肩が一緒に痛むこともあります。
片頭痛と緊張型頭痛は、対処法が個人で出来るものが多く、市販の痛み止めでも効果があります。
ほとんどの場合は、自分の対処法で痛みを収めることができます。
ですが、群発性頭痛の場合、原因がはっきり解明されていません。
ですから、根本治療もまだ開発されておらず、自分で対処法を行うことも難しくなります。
頭痛で悩んでいる方は、自己流の対処法を行うのではなく、頭痛外来や神経内科を一度受診するのがおすすめです。
群発性頭痛ではなくても、専門的な対処法で悩んでいた頭痛が軽減すると、痛みの煩わしさから解放されて、精神的にもストレスも軽減されます。
地獄のような痛み!対処法はないの?
現在では根本的治療法がありませんが、痛みを少しでも和らげるための対処法が、医療機関では受けることが出来ます。
実施されている代表的な対処法を紹介します。
純酸素吸入法
純粋な酸素を15分ほど吸って痛みを和らげる対処法です。
約5分後には、たいがいの方は痛みが引いていくそうです。
メリット
酸素を吸うだけなので、副作用がなく効果がある場合は心強い対処法になります。
デメリット
1分間に約7リットルの酸素が必要になるため、本格的な治療器具をそろえるのが難しいでしょう。
また、効果に個人差も当然あり、絶対に痛みが軽減する方法とはいえません。
一番のネックが費用かもしれません。
病院で治療を受けると1カ月、数万円がかかります。
投薬
薬の対処法では、スマトリプタンという薬を注射するのが効果的といわれています。
メリット
効果が早いのが特徴です。
注射の場合、個人で注射することも許可され保険対象です
注射器は初心者にも使いやすいペン型で、押し付けるだけの簡単な使い方になっています。
注射は携帯することができ、心強い対処法といえます。
デメリット
注射が苦手な方には及び腰になるかもしれません。
携帯用となると自分で注射を打つことになるので、慣れるまでが精神的ストレスかもしれません。
その他の薬
予防的な対処法として、ベラパミル、バルプロ酸、プレドニゾロン等の薬が処方されることもあります。
これらの薬は痛みを和らげ、痛みの回数を少なくするのが目的です。
ベラパミル、バルプロ酸は、効果が出るまでに2~3週間ほどかかるので、痛みの周期に自分が入る前に服用しておくことが大切です。
プレドニゾロンは、ホルモン剤の一種で痛みと痛みの回数を減少させる効果がありますが、発症期間を延長させる可能性があります。
そして、長期間使用していると、血圧上昇、顔のむくみ等の副作用があります。
専門機関でどのような対処法や薬を提案されても、メリット・デメリットを確認し、生活に合った治療方針をしっかり立てましょう。
自分で出来る予防法・対処法
群発性頭痛の方は、避けるべき食品や行動があります。
知っておくことで予防にもなります。
NG食品
- アルコール
- チーズ
- チョコレート
これらの食品を摂取すると、群発性頭痛が数時間内に起きるか悪化します。
とくに、アルコール摂取は、数時間以内に必ず頭痛を引き起こすといわれています。
普段からアルコールをよく飲む方は、群発性頭痛のきっかけになるので注意しましょう。
他にバイアグラ、加工肉、ピーナッツバター等で悪化する場合もあります。
NG行動
- タバコ
- 気圧の変化が起きるもの(飛行機や登山等)
- お風呂
- 睡眠不足
- ストレス
タバコは血管を収縮させ、三叉神経も刺激します。
健康にも良くないので禁煙をおすすめします。
気圧の変化や血管・神経に強く刺激するものは避けた方が良いでしょう。
お風呂も温まり過ぎると、血管を拡張させ痛みを誘発する場合があります。
睡眠不足やストレスは、視床下部に直接影響してきます。
普段から、睡眠の確保とストレス発散方法を用意しておきましょう。
まとめ
群発性頭痛は、内頚神経の炎症が原因といわれますが、毎日の生活習慣をいかに過ごすかということにつきそうです。
もし、群発性頭痛になってしまったら、適格な診断ができる専門機関を受診しましょう。
できる事なら、家族や周囲の人の理解を得られることが望ましいです。
一人で抱え込み、痛みに耐えることは、決していい対処法ではありません。