【クローズアップ】対策しすぎることはないカモガヤ花粉症の対策とは?!
著者:onigiri-kun
周りを、よーく見てみると、イネのような植物が茂っていませんか?
その植物は、様々な花粉症状を起こすカモガヤかもしれません。
無害そうな植物も、油断大敵!
カモガヤ花粉症の対策を万全にして、季節を迎えましょう!
イネ科植物のカモガヤ
カモガヤは、ヨーロッパから西アジアに広く自生していた植物です。
牧草や緑化対策のために、ヨーロッパから輸入されました。
繁殖力が強く、今では全国どこにでも雑草として見かける植物です。
カモガヤの生態と特徴
- 分類:イネ科カモガヤ属
- 生息地:全国の畑、水田、河川敷、道端、道路など
- 背丈:30cm〜100cm
- 開花時期:5月〜7月
- 花:白または薄紅色で小さく目立たない
- 花粉の飛ぶ範囲:数百メートル圏内
- 花粉の飛ぶ時間帯:気温上昇とともに飛散量が増加、気温が高い日は早朝~午前中がピーク、午前中の気温が低い日は午後からピーク
カモガヤは、背丈が低く花粉の飛散範囲は限定されます、ですがどこにでも生えているため、知らずに花粉に触ったり、吸う可能性があります。
また、カモガヤの花粉の飛ぶ時間帯は、温度や湿気などに左右されます。
飛散する時間帯や、傾向を知ることで花粉症対策にもつながります。
梅雨の時期などは、湿気のおかげで、本州は過ごしやすい季節になります。
ですが、北海道では、乾燥しているため注意が必要です。
北海道に住んでいる方や、旅行をする方はマスク、メガネなどで対策・自衛をして損はありません。
カモガヤ花粉症の特徴
イネ科花粉症の中でも、カモガヤ花粉症が一番多いといわれています。
カモガヤなどのイネ科の植物の花粉症は、喉に痛みやイガイガするなど喉の症状も特徴です。
一般的な花粉症状とともに、体質によって様々な症状が現れます。
カモガヤ花粉症の症状
- 鼻の症状:鼻水、鼻づまり
- 眼の症状:かゆみ、充血
- 喉の症状:イガイガする、かゆみ、咳が出る
- そのほかの症状:体・顔がほてる、イライラしやすい、腹痛、胃痛、肌荒れ、頭が重く感じる、頭痛、不眠、だるい、口の中がかゆい、微熱
症状が鼻に現れると、頭痛や不眠になることがあります。
鼻づまりで眠れなくなったり、呼吸ができず脳が酸欠状態になり頭痛になったりします。
カモガヤを含むイネ科の植物の特徴として、他のアレルギーを併発しやすく、症状を進行させないためにも、医療機関にかかるなど対策は早めが肝心です。
さらに、お子さんが草むらなどで頻繁に遊ぶときは、くしゃみや咳をしていないか注意してあげてください。
イネ科どうしで花粉症を併発
イネ科は、他のイネ科の植物の花粉症が発症しやすく、種類が多いためピークが春と秋の2回あるのがイネ科の特徴です。
調子が悪いときは、米や小麦もイネ科ですから注意が必要です。
スギ花粉症の半分はカモガヤ花粉症?!
カモガヤ花粉症になると、スギに悩まされている人の約半分が、カモガヤ花粉症になるといわれています。
カモガヤとスギの花粉のたんぱく質の構造が似ているためです。
スギのピークは2月~4月、カモガヤのピークは5月〜7月です。
スギのピークが過ぎても症状が出る場合は、カモガヤのせいかもしれません。
じつは、カモガヤの花粉のたんぱく質構造が似ているのは、スギだけではありません。
口腔アレルギー症候群(OAS)とアナフィラキシーショック
口腔アレルギー症候群(OAS)
カモガヤ花粉と、たんぱく質構造が似た食品を食べると、口の中の粘膜にかゆみや腫れといったアレルギー反応が出ます。
特に、カモガヤ花粉症の方は、口腔アレルギー症候群になる可能性が高くなります。
怖いのは、アレルギー反応が短時間で全身に広がる、アナフィラキシーショックです。
血圧低下、意識障害に陥ることをアナフィラキシーショックと言い、命の危険があります。
口腔アレルギー症候群も、アナフィラキシーショックを起こす原因になります。
アレルギー反応を起こす物質を把握しておくと、対策がしやすくなります。
控えた方が良い食品
- 主食および穀類:米、小麦、パン、うどん、オートミール
- 果物:メロン、スイカ、キウイ、リンゴ、メロン、柑橘類
- 野菜:トマト、トウモロコシ
- おかず:揚げ物の衣、カレーやシチューのルー
- 油:コーン油、米油
- お菓子:クッキー、スナック、煎餅
- お茶:麦茶、ハトムギ茶、カモミール
- ナッツ:ピーナッツ
- アルコール:ビール、ウイスキー、ハイボール…など
食べるものがない…
と思われる方もいるかもしれません。
ですが、調子の悪い時期は対策として避けるか、控えめにしましょう。
カモガヤ花粉症の治療と対策
病院での治療
カモガヤ花粉症には2種類の治療方法があります。
1.対症療法
対症療法とは、薬などで症状の緩和する方法です。
抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、経口ステロイド剤などが処方されます。
これらを、症状に合わせて点眼、点鼻薬、内服薬で処方されます。
経口ステロイド剤は、効果が高いのですが、副作用も強く使い方を守りましょう。
ほかにも、鼻の症状がひどい場合は、鼻の中をレーザー手術することもあります。
2.根治対処法
花粉症を根本的に治療する、有効な方法です。
減感作療法(げんかんさりょうほう)といい、カモガヤ花粉から抽出した液を数年間、皮下注射で投与しますが、痛みがあります。
治療期間が長く、根気よく継続しなければなりません。
ですが、保険内で、治療効果が高いのが特徴です。
治療方法は、二つの方法を併用する場合もあります。
治療の際には、治療費やリスクを理解して受けましょう。
アレルギー検査
自分の、アレルギー反応を起こす物質を知っておくのは、重要な対策です。
アレルギー反応物質は、血液検査で分かります。
検査で分かるイネ科の植物は以下です。
ホソムギ、アシ、ハルガヤ、コムギ(属)など他9種類。
必要に応じて、食物アレルギーの検査をしてみましょう。
検査を通じて気を付けるべきことが分かるため、血液検査は有効な対策になります。
自分でできる対策・予防
医療機関と併せて、自己対策も一緒に行うと花粉症対策には効果的です。
外でできる対策・予防
- カモガヤの刈取り、除草
- 草むらに近づかない
- キャンプなど屋外レジャーに注意
- マスク、メガネ、帽子でガード
家でできる対策・予防
帰宅後はシャワーがおすすめです。また家電を利用して、部屋の花粉率を下げましょう。
- 掃除
- 洗濯物は部屋干しが安全
- 帰宅後はシャワー
- 空気清浄機・加湿器を使用
クローズアップ!花粉対策・予防グッズや食品
1.挿入型マスク
マスクというより、鼻栓型のグッズです。
マスクの隙間から侵入する花粉も防ぎます。
目立たないような形状ですが、気になる方は上からマスクをしましょう。
2.乳酸菌
乳酸菌が腸内環境を整え、アレルギー反応を緩和してくれると言われています。
乳酸菌に特化した飲料、サプリメントで補うのも良い方法です。
3.ミント、メントール系食品
鼻づまりや、それが原因の頭痛には、ミント、メントール系のお茶やのど飴を食べると、一時的ですが症状の緩和対策になります。
まとめ
イネ科の植物は種類が多く、重いカモガヤ花粉症になると対策が難しくなります。
ですが、早めの対策が進行を防ぎ、緩和することも可能です。
鬱々とした気持にもなりますが、自分の体質に合う治療法を見つけて、根気よく花粉症と付き合っていきましょう。