更年期のニキビは、更年期障害の吹き出物!原因は乾燥や、子宮の病気も?!
更年期のニキビは、治らないといわれます。
それは、更年期障害の「吹き出物」で、ニキビではないからなんです。
吹き出物ができると、ニキビと勘違いすることがよくあります。
更年期のニキビは、思春期ニキビや大人ニキビとは、原因も治療法も違う吹き出物なのです。
そんな、吹き出物ですが、子宮の病気の可能性もあるんです!
今回は、更年期障害の吹き出物について、詳しくお伝えしていきます。
更年期って、一体いつ?
女性の体は、ホルモンのバランスによって5つの期間に分けられます。
ホルモンのバランスを左右するのが、卵巣で分泌されるエストロゲンです。
平均的な閉経年齢は50歳。
この50歳前後の10年間、40歳~60歳までが更年期です。
【女性の5つの期間】
小児期(8歳まで)
女性ホルモンの分泌は微少なため、外形は男児と変わりません。
思春期(8歳~20歳まで)
エストロゲンは8歳~9歳で分泌され始め、分泌量が増える12歳頃に初潮があらわれます。
性成熟期(20歳~45歳まで)
活発な女性ホルモンの分泌によって、肌や子宮内部、骨、心の状態も安定している期間です。
更年期(45歳~55歳まで)
卵巣の機能が低下し始める40歳くらいになると、エストロゲンの分泌量が減少して生理も不規則になり、平均では50歳くらいで閉経を迎えます。
閉経する前後の10年間、40歳から60歳が更年期と呼ばれ、心と体が不安定になるのです。
老年期(55歳以降)
卵巣や子宮が収縮し、骨ももろくなっていきます。
更年期障害の症状
40歳ごろからの更年期と共にあらわれてくる、これといった原因の思い当たらない体調不良を、更年期障害と呼んでいます。
更年期の障害の感じ方は、人によって大きく違い、不調をほとんど感じないで過ぎる人もいれば、日常生活に支障が出るほど重い症状に悩む人もいます。
更年期障害の体の症状
体にだるさを感じたり、肩こり、頭痛、尿トラブル、動悸やほてり、手足のしびれ、からだのかゆみ、肌や目の乾燥も。
更年期障害の心の症状
イライラや不眠、理由のない不安感。
更年期障害の1つ、乾燥が「吹き出物」の原因
更年期に入ると皮膚の機能も大きく低下して、吹き出物、しわやたるみ、シミなどがあらわれてきます。
水分量は年齢とともに減っていき、更年期は特に乾燥しやすくなっています。
肌の水分量が少なくなると、乾燥を防ぐために防御反応で多くの皮脂が分泌されます。
それが、過剰な皮脂量となって、吹き出物を作ります。
ニキビと症状がとても似ているのですが、これが更年期障害の1つである、吹き出物の原因なのです。
ニキビとは
ニキビは、あくまでも思春期から30歳前後の人にできる、吹き出物のことです。
医療用語では、「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」といい、過剰な皮脂に細菌が繁殖して、炎症が起こった状態です。
思春期ニキビができやすいのは、主にTゾーンや頬などの皮脂腺の活発な部分です。
更年期障害の吹き出物は、顎などのフェイスラインにできやすく、思春期から成人にできるニキビとは、原因も対処法も違います。
思春期ニキビの原因
過剰に分泌された皮脂が、毛穴をふさいでしまうことが主な原因。
大人ニキビの原因
20歳以上のニキビを、大人ニキビと呼んでいます。
ストレスや不規則な生活などで、表皮のターンオーバーのリズムが崩れ、角質層が厚くなります。
これが、毛穴をふさいでしまうことが、最も大きな原因です。
更年期障害の「吹き出物」の原因
更年期にターンオーバーが乱れると、角質をため込んで角質肥厚を起こし、皮脂の出口をふさいでしまうことがあります。
エストロゲンの更年期障害の原因ともいわれる急激な減少は、皮脂の分泌も過剰に促進してしまいます。
ホルモンバランスの乱れや、乾燥で弱っている更年期の肌に、角質被膜や過剰な皮脂がさらに吹き出物を作りやすくしているのです。
更年期障害の「吹き出物」の対策
ひどい症状は病気が原因の場合も
更年期障害の吹き出物ができやすいのは、男性なら髭の生える場所である顎や口の回りです。
額にできる場合もあります。
このあたりに、吹き出物ができたら、更年期障害が原因であることが多いのです。
症状がひどい時は、多嚢胞性卵巣、子宮筋腫などの病気が隠れている場合もあります。
吹き出物と簡単に片づけないで、婦人科の受診がおすすめです。
急に吹き出物ができたら
ビタミンCや、ミネラルをたっぷり摂って、十分に睡眠を取りましょう。
ストレスに強くなる食材を食べたり、疲れを感じるなら、抗酸化作用のあるものを摂取するのが効果的です。
更年期障害の「吹き出物」を予防する
体調を整える
女性ホルモンと似た働きを持つ、イソフラボンの摂取も、体調を整える補助をしてくれるようです。
豆乳などを飲むことは、健康作りのためにもプラスですね。
善玉菌を増やす
腸の状態は、更年期の肌に敏感にあらわれます。
善玉菌を増やして、腸内環境を整えましょう。
スキンケアを再確認
従来から使っている、スキンケアの化粧品を、見直してみましょう。
「吹き出物」ができやすいから、乳液やクリームを使わないのではなく、更年期の乾燥を防ぐために、肌の水分と油分のバランスを整えましょう。
フェイスラインのお手入れも忘れない
フェイスラインは、普段のお手入れがおろそかになりやすい部分です。
更年期は、特に乾燥しやすく、敏感な状態になっています。
洗顔料や、ヘアケアの残りが刺激になる場合もあるため、丁寧に洗い流して保湿対策を習慣にしておくことも大切です。
肌の免疫力を高める
寝不足やストレスは、更年期障害の「吹き出物」の大敵です。
ストレスを溜めずに、規則正しい生活を心がけましょう。
特に、睡眠不足は、肌の免疫力を低下させてしまいます。
毎日6時間以上の睡眠を、心がけましょう。
まとめ
更年期を上手にすごすために!
ストレスを感じやすい環境にいると、さらに心身が不安定になり、更年期障害の「吹き出物」の症状も悪化しがちです。
更年期は、家庭環境や生活も大きく変わる時期でもあるため、ストレスを抱えやすいのです。
家族や友人に話して、悩みを軽減したり、気軽な運動やおいしいものを食べてストレスを解消したりして、更年期障害の吹き出物に上手に対応していきましょう。